フィリピンの基礎知識

フィリピンの基礎知識

Basic

7,641の島々が点在するフィリピンは、 その島の数だけ伝統や文化も多彩です。スペインやアメリカの影響を強く受けており、 日常生活の中でもそれぞれを象徴する建築物や食べ物などが多く見られます。 歴史や文化などを学んでからフィリピンを巡ると、 旅の楽しみがもっと広がります。
 

地理

東経117度から東経126度、北経4度から20度の中に大小7,641の島々が点在しています。総面積は約30万㎢で、日本の北海道を除いた広さに近いです。 ルソン島、ミンダナオ島、サマール島、ネグロス島など主な11島だけで総面積の90%以上を占めています。面責が2.5㎢以上の島は462しかありません。
また、約50の火山があり、タール火山(311m)、マヨン火山(2,450m)、アポ火山(2,965m)など活火山がたくさんあります。さらに、海洋生物にあふれる 2,229,438㎢の領海があり、36,289 kmの海岸線もあります。周辺に散在するサンゴ礁の美しさにも定評があり、世界中のダイバーの憧れの地でもあります。

人種

アジアに起源を持つマレー系、インドネシア系、ネグリート系の民族の混血で、スペイン統治時代にはスペインとの混血もかなり増えました。そのため、日常の風習や生活態度にもスペイン、メキシコなどのラテン系諸国と似たところが見られます。
フィリピンの人口は約1億817万人(2019年推計)で、人口増加率は年2%前後です。メトロ・マニラの人口は約1,371万人で、人口の都市化が進んでいますが、全体の大部分は農業人口です。
また、全人口の約5%にあたる400〜450万人は、山岳民族や水上生活者の少数民族で、ルソン島北部やミンダナオ島南部で、固有の文化と言語をもち生活しています。

言語

111の言語、文化、民族グループがある、87の言語が話されています。主な言語グループは、タガログ(マニラ周辺)、セブアノ(ビサヤ地方)、イロカノ(北部ルソン)、ビコール(南部ルソン)、ワライ、パンガシナン、マラナオなどで、タガログを基礎とするピリピノ語(フィリピン語)を公用語に定めています。英語も小学生から教えられており、公用語であり共通語として全国的に通じます。かつて公用語であったスペイン語は次第に使われなくなっています。

宗教

全体の約93%がキリスト教徒で、 その内の約83%がローマカトリック教徒です。 イスラム教徒は全体の約4〜5%で、 ミンダナオ島の一部地域に限られています。 なお、仏教徒は1〜2%。 キリスト教の中では、 プロテスタント=新教(5%)、 独立教会=アグリパイ派(3%)、イグレシア·ニ·クリスト教(2%)があります。

政治

政治体制は共和国です。1986年2月、アキノ大統領誕生。自由と人権を回復しました。1992年6月、ラモス大統領就任。治安と経済回復に尽力しました。1998年6月、エストラダ大統領誕生。2001年2月、アロヨ大統領誕生。2004年6月、アロヨ大統領再選。2010年6月、ベニグノ・アキノ大統領誕生。2016年6月、ドゥテルテ大統領誕生。

経済

政治的な安定とともに、経済が順調に発展し、持続する成長を遂げられるような経済計画が策定されました。健全な国庫歳入と負債、低い地方税、インフレの抑制、 そして健全な経常収支のレベルを支える戦略的な財政·金融政策優先事項が組み込まれています。 近年、目覚ましい経済発展をとげています。

産業

主な産業は農業ですが、 最近ではスービック、クラーク、セブのマクタン輸出加工区やカビテ、ラグナ、バタンガスなどにはPC関連他の工業団地が急増中。ココナツ、アバカ(マニラ麻)、コプラ、タバコ、砂糖が主な農産物。天然資源は鉄、銀、銅、大理石など。この他、木材(主にラワン材)も輸出されており、近海での漁業も盛んです。なお、貿易相手国はいずれも先進国で、日本も主要相手国のひとつになっています。
観光産業も農産物の輸出とともに有力な外貨獲得源になっています。 フィリピンを訪れる観光客は年間650万人以上で、日本人観光客はその約10%です。政府も観光関連事業に力を入れており、国際会議の誘致、 リタイアメント&ロングステイ、英語留学等の誘致にも積極的に取り組んでいます。

歴史と文化

フィリピンの歴史は、①スペイン統治以前(1521年以前)、②スペイン統治時代(1521〜1898年)、③アメリカ統治時代(1898〜1945年)、④独立以後(1946年以後)の4つに大別できます。
フィリピンの初期住民といわれるネグリト人が陸橋を使って渡来前に、フィリピンに人がいたという考古学的な証拠が見つかっています。6万7000年前のアジア最古のホモサピエンス、カヤオ人の人骨はフィリピンの「カヤオ洞窟」で出土され、さらにリサール州のビナンゴナンでは紀元前3000年前の岩絵「アンゴノ・ペトログリフ」が発見されています。
ネグリト人に続き、原始マレー系、古マレー系、新マレー系は海を渡ってフィリピンにやってきました。1世紀にはインド、アラブ、東アジア、東南アジアの国々から宗教、言語、文化的な影響を受けながら、小さな海洋国家が点々と全国にできました。また、国家まで至らなかった独立しているバランガイ(村)もたくさんありました。
1521年にマゼランがフィリピンにやってきて、1565年にスペインによる植民地化が始まりました。この植民地化によって、フィリピンは初めて統一されました。300年間以上のスペイン植民地化を経て、今でもその影響がフィリピンでの日常生活で垣間見ることができます。その一つとして、フィリピン人の9割以上はキリスト教であること。また、フィリピノ語の中に「asul(青色)」「bintana (窓)」「 lamesa (テーブル)」のようなスペイン語由来の言葉(azul, ventana, la mesa)が今でもたくさん使われています。また、カリヨス、ガンバス、パエリヤ等のスペイン料理は文化的にもフィリピンに根付いています。
1898年にはスペインーアメリカ戦争が終わり、フィリピンはアメリカの統治下に置かれることになりました。1901年には公共教育が開始され、英語が教育言語として利用されるようになりました。そのため、フィリピンでは今でも英語が公用語として利用されるようになりました。
1946年に独立をしたフィリピンは共和国として、現在に至ります。文化的にもユニークで、ニッパヤシの民家に代表される土着文化を持ち、バロック風のカトリック教会はスペインがもたらしたヨーロッパ文化の象徴であり、近代的な学校校舎はアメリカ文化を代表しています。中でも、約350年のスペイン統治時代の文化と伝統は、言語をはじめ今もなお国民の日常生活に根強く残っています。また、スペイン以前にもたらされたイスラム文化はフィリピン南部独特の風物詩で、ジープニーの極彩色の装飾もイスラム文化の影響を受けたものといわれています。

教育

フィリピンの基礎教育は、12年(初等教育6年、中等教育6年)。その後、大学4年、大学院2年以上。私立、 公立あわせて600余の単科大学と総合大学があります。フィリピン大学 (UP)、サント·トーマス大学(UST)、 アテネオ大学、ラサール大学等々が有名です。 フィリピンの学校年は6月に始まり、3月に終わります。 大学は6〜10月、11〜3月の年2学期制です。

国民性

フィリピン国民の性格は、様々な文化が入り混じったものと言えます。“バヤニハン” として知られる血族や友愛を重んじる心はマレー系の祖先から受け継いだものであり、親密な家族関係は中国人から受け継いでいます。そして、 敬慶な気持ちは16世紀にスペイン人がもたらしたキリスト教の影響を受けたものです。 特にスペインとは長い交流があったため、 フィリピン国民は生き方に関しては、 アジア人というよりもラテン民族と思えるほど感情的かつ情熱的です。また、東南アジアの中で最もフィリピン国民を際立たせているのが“フィリピーノホスピタリティー”(おもてなしの心)。これはほとんどのフィリピン国民の性格に共通したものであり、これがフィリピン人の大きな特徴となっています。

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