フィリピンの基本情報
基本情報 2
フィリピンの文化を知り、理解を深めることで、より一層旅の魅力が増します。国旗や国鳥、国花、伝統工芸品など、基本的な文化をご紹介します。
国旗
フィリピンの国旗の赤は愛国心と勇気、白は自由、平等、友愛、青は平和、真実、正義、黄色い太陽は団結、自由、民主主義を意味しています。
太陽から伸びる8本の光芒は、フィリピン独立革命で立ち上がった8つの州(バタンガス、ブラカン、カビテ、マニラ、ラグナ、ヌエバエシハ、パンパンガ、バタアン)を、3つの星はルソン、ビサヤ、ミンダナオの3つの地方を表しています。
国鳥
フィリピンの国鳥はミンダナオ島周辺に生息する「フィリピン・イーグル」です。体高1m、両翼を広げた長さは2mに達し、世界最大級のワシとして知られています。精悍な目鼻立ちで気品があり、鋭いくちばしと爪が特徴的です。もともとはミンダナオ島に多く生息していましたが、森林伐採や狩猟により生息数が激変し、現在では絶滅危惧種として認定されています。
国花
フィリピンの国花は、白い花ビラを持ち、甘い芳香を放つ「サンパギータ」です。純粋さ、シンプルさ、謙虚さ、強さを象徴する花です。レイ(花輪)にしたり香水の原料として親しまれています。
サンパギータにまつわる昔話
「サンパギータ」の花名は、長い間言い伝えられている昔話に由来しています。
その昔、ラカンビニという若くて美しい姫がいました。父を亡くしたラカンビニは、別の王国から若い王子のラカン・ガリンを迎え入れ恋に落ちました。満月の日に、海が見える丘で二人は、「スンパキータ(=タガログ語で「永遠の愛を誓う」の意味)」という言葉を交わしたのです。
しばらくすると、ラカン・ガリングは敵国の兵士と戦うために軍隊を引き連れ船に乗って王国をあとにします。残されたラカンビニは、毎日のように丘の上から海を眺め彼の帰りを待ちわびていました。
しかし、ラカン・ガリングが戻る前に失意のうちに亡くなってしまうのです。ラカンビニはいつも登っていた丘に埋葬されます。すると墓に小さな白い真珠のような花が咲き甘い香りを放つように…そして満月になると、風にそよぐ葉が 「スンパキータ」という王女の言葉を響かせました。「 後に、この白い花は「サンパギータ」と呼ばれるようになり、愛を約束し合うためこの花を交換する習慣が根づきます。最近では、海外旅行客に歓迎の印としてレイを渡すことが一般的になりました。
伝統工芸品
フィリピンを代表する工芸品のひとつに手織りの織物があり、民族ごとに大きな文化的意義を持っています。イフガオ族は、織物を神聖なものと捉え、自然や信仰から着想を得た模様やモチーフが多く、何度も染色する技法で独自のデザインを施しています。
また、着色料のほとんどを自然の種から得ています。ヤカン族の織物は、パイナップルの葉とアバカの繊維をハーブエキスで染色したもので、幾何学的な模様と鮮やかな色合いが特徴です。1mの生地を織るのに1週間もの時間がかかります。ティボリ族も同様にアバカで布を作っています。デザインや模様は、祖先が夢を通して伝えたものだと信じています。素材だけでなく、布地の色にも意味があります。マラナオ族にとって、黄色は王族や高い地位を連想させます。