フィリピンの祭り
フィリピンの祭り 1
フィリピン文化の魅力を語る上で外せないのが、「フィエスタ(Fiesta)」と呼ばれるお祭り文化です。その多くが、神へ感謝や祈りを伝える儀式として催され、エネルギッシュで笑顔が絶えない陽気なフィリピンの人々がラテンのノリを最大限に発揮して思いっきり楽しみます。
1月のお祭り
ディナギャン(Dinagyang)
パナイ島のイロイロ市で、毎年1月第4週の週末に行われるフィエスタ。セブ島に建てられたサント・ニーニョ像の複製が1968年にイロイロ市に贈られたことを祝うために行われます。また、先住民族のアティ族との間の平和的な土地取引を結んだことを記念するフィエスタでもあります。地元の若者が先住民族の姿を真似て肌を黒く塗り、先住民族に似せた衣装を身につけドラムに合わせてダンスをします。
シヌログ・フェスティバル(Sinulog Festival)
今から460年以上前、ポルトガル人の探検家フェルディナンド・マゼラン一行によってキリスト教がもたらされたセブ島で、希望と幸福への祈りの一環として始められたフィリピンで最も有名なフィエスタのひとつです。 毎年1月の第3日曜日に開催されます。軽快なドラムに合わせて繰り広げるストリートダンスは圧巻。ダンサーたちの煌びやかな衣装やメイクアップにも注目です。
ブラック・ナザレ(Feast of the Black Nazarene)
1606年1月9日、スペインによって伝来していたキリスト教のさらなる布教を図るため、“Black Nazarene”と呼ばれるキリスト像がメキシコより送られました。「奇跡を起こす」と言われる“Black Nazarene”を一目見て触れようと、毎年1月9日にマニラで行われる“Black Nazarene”のパレードには全国各地からたくさんのキリスト教徒が集まります。
アティアティハンの祭り(Ati-Atihan)
毎年1月の第3日曜日にパナイ島北部のカリボで回されるフェイスタです。 13世紀、インドネシアのボルネオ島から訪れた指揮官たちと、先住民族のアティ族との間の平和的な土地取引を記念してはじまりました。タガログ語で「アティ族になりきろう」という「Ati-atihan」の名前のとおり、ダンサーたちは肌を黒く塗ってアティの先住民族に扮し、力強いダンスを披露します。
旧正月(Chinese New Year)
中華系フィリピン人が祝う中国の旧暦の正月です。旧暦のため毎年日付が変わり1月末から2月上旬の間に行われます。特にマニラの下町のチャイナタウンでは盛大に祝う人々の姿を見ることができます。
2月のお祭り
バギオ・フラワーフェスティバル(Panagbenga Baguio Flower Festival)
フィリピン北部に位置し標高が高いバギオでは、様々な種類の花が収穫できます。そこで花々が開花する時期に合わせて、毎年2月の2週間目に、収穫祭としてこのフィエスタが行われます。本物の花々を使った巨大なフロート(パレード車)が見もので、フロートが去った後に残る花のいい香りにも魅了されます。
3月〜4月のお祭り
モリオネスの祭り(Moriones Festival)
聖週間中の7日間、サンタ・クルスで毎日行われるこのフィエスタで、人々はマスクや甲冑を身にまといローマ戦士に扮することで磔(はりつけ)にされたキリストを悼み、パレードを行います。エルサレムで受けた受難を心に刻み、キリストへの祈りを捧げる、キリスト教徒にとって特別な7日間です。国民の90%以上がキリスト教徒のフィリピンでは、クリスマスに次ぐ大切な行事であり、休暇となる期間です。
5月のお祭り
水牛(カラバオ) 祭り(Carabao Festival)
マニラ近郊アンゴノで毎年5月15日に行われ、フィリピンの農業にとってなくてはならない存在の水牛(カラバオ)に感謝を捧げるフィエスタです。いつもは泥まみれの水牛を教会に集め、体をきれいにし、花などで飾り付けます。聖水を浴びせた後には水牛の背中に人が乗ってレースをするなど、盛大に行われる賑やかなフィエスタです。
パヒヤス/収穫祭(Pahiyas/ Harvest Festival)
毎年5月15日に、ケソン地方ルクバン、サリアヤで行われる収穫を祝うフィエスタです。スペイン出身の農夫であり聖人のSan Isidro Labradorを称え、当日は街中の家々が色とりどりの花や野菜で飾り付けられ、パレードが行われます。緑豊かな小さな街で行われる鮮やかなフィエスタです