フィリピンの祭り
フィリピンの祭り 2
フィリピン文化の魅力を語る上で外せないのが、「フィエスタ(Fiesta)」と呼ばれるお祭り文化です。その多くが、神へ感謝や祈りを伝える儀式として催され、エネルギッシュで笑顔が絶えない陽気なフィリピンの人々がラテンのノリを最大限に発揮して思いっきり楽しみます。
6月のお祭り
レチョンパレード/パラダ・ナン・レチョン(Lechon Parade /Parada ng Lechon)
フィリピンを代表する祝賀料理「レチョン(豚の丸焼き)」が街中をパレードするフィエスタです。バラヤンの聖人で、ルソン島南部バラヤンで毎年6月24日に行われます。
洗礼者のSt. Johnに敬意を表し、レチョンにドレスを着せたりアクセサリーを付けるなどしてドレスアップさせ、街中をパレードするユニークなフィエスタで、パレード後は多くの人が集まり、レチョンを囲んで食事会が開かれます。
8月のお祭り
カダヤワン・サ・ダバオ(Kadayawan sa Davao)
フィリピン北部に位置し標高が高いバギオでは、様々な種類の花が収穫できます。そこで花々が開花する時期に合わせて、毎年2月の2週間目に、収穫祭としてこのフィエスタが行われます。本物の花々を使った巨大なフロート(パレード車)が見もので、フロートが去った後に残る花のいい香りにも魅了されます。
10月のお祭り
マスカラ・フェスティバル(Masskara Festival)
ネグロス島最大の都市バコロドで毎年10月第3週目に開催されるフィリピンで最も有名なフィエスタのひとつです。“mass”は英語で「たくさんの」、“kara”はスペイン語で「顔」を意味します。砂糖産業で知られるバコロドですが、1980 年に砂糖の価格が暴落し住民の生活が危機にさらされました。
その際、困難を乗り切るために住民を奮い立たせようという目的からはじまったフィエスタで、その由来と名前の通り、笑顔のカラフルなマスクと衣装を身にまとった人々によるストリートダンスや楽器の演奏が見どころです。
11月のお祭り
ヒガンテス・フェスティバル(Higantes Festival)
毎年11月22日〜23日にマニラ近郊、リザール州アンゴノで行われるフィエスタです。
もともとは、守護神である聖クレメントに感謝の意を表すために始めた祭りで、タガログ語で“Higantes”=「巨大な」の意味の通り、巨人を模した人形のパレードが行われます。
スペイン統治時代には、スペイン人を巨人に見立てることで、武力や言論とはまた違った方法で「反スペイン」の意思を表現しました。スペイン人が去った後は、もっと芸術的な意味合いが強いフィエスタとして、現在も続いています。
サーフィン・フェスティバル(Surfing Festival)
マニラから約270km北上した場所に位置するサンファンで開催されるサーフィン競技会。波のコンディションがピークを迎える11月に毎年開催されています。フィリピンで一番のサーフィンスポットとの呼び声高い場所で開催されるため、国内外から多くのサーファーが集まります。
12月のお祭り
サンフェルナンド・ジャイアント・ランタン・フェスティバル(Lantern Festival)
マニラ近郊の街、パンパンガ州サンフェルナンドで毎年クリスマス間近になると行われるフィエスタです。クリスマスを象徴する装飾品としてフィリピン人に愛されている「パロル」の産地として知られているサンフェルナンド。
「パロル」とは、カピス貝で作られたフィリピン独自のクリスマス用の飾りで、ほとんどのパロルの中には電球が入っており、夜になると色とりどりに染められたパロルが幻想的な光を放ちます。「サンフェルナンド・ジャイアント・ランタン・フェスティバル」では、1mをゆうに超える巨大なパロルが勢ぞろいし、夜空に光り輝く光景は圧巻です。
クリスマス・シーズン(Christmas Season)
フィリピンのフィエスタの中で最も長く、そして最もフィリピン人に愛されているのがクリスマスです。フィリピンのクリスマスは12月16日から1月の第1日曜日までの22日間ですが、その準備は9月から始まります。
キリスト教国であるフィリピンではより宗教的な意味合いの強いものです。12月16日から25日までの9日間は毎日教会で行われるミサに通い、キリストの生誕を祝います。