ルソン島北部の山岳地帯にある秘境の村・サガダにある、断崖に木棺をつるす世界でも珍しい埋葬方法。サガダで最も人気のある観光スポットの一つで、エコーバレーと呼ばれる丘の上に位置しています。

少数山岳民族イゴロット族は、2,000年以上前から、地面から高い崖の側面に釘付けされた吊り棺に死者を埋葬したり、死者を燻製にして洞窟に納めるといった独特の埋葬風習を実践してきました。

遺体を高い位置に埋葬することで、先祖代々の霊に近づくことができると信じられていたほか、遺体が地面に埋もれてしまうことへの恐怖感、水が土に染み込んで遺体の腐敗を嫌ったこと、首狩り族や野生動物による頭部の持ち帰りを逃れるために、安全な高い位置に埋葬したと言われています。この風習は2010年を最後に終わりを迎え、現在は、墓地への埋葬が主流となっています。